*

落語 二十四孝(にじゅうしこう)のあらすじ 中国の書物二十四孝とは?

公開日: : 最終更新日:2019/12/02 人情噺, 滑稽噺 , , ,

二十四孝(にじゅうしこう)

乱暴者の熊五郎が大家さんのところへ駆け込んでくる

何でも母親と些細なことで喧嘩をし、母親に味方したおかみさんまで追い出したいから離縁状を二通書いてほしいという

あきれた大家さんは熊五郎に親孝行の道を説こうと中国の孝行息子の話を始める

大家さん:
「昔、中国に王祥(おうしょう)という親孝行な若者がおった。

彼には老いた母親がおったがある日 鯉が食べたいと言い出した
池の氷
貧乏な王祥は池に鯉を獲りに行くが、生憎水面には厚い氷が張っている

そこで王祥は氷の上に裸になって横たわり、氷を溶かして鯉を獲ろうとした

するとみるみる氷は溶け、穴から鯉が飛び出してきたそうな」

熊:
「そんなことしたら自分もドボンだろう」

大家さん:
「これは孝行息子の母親を思う心が天に通じたんだ」




その後も次々と孝行息子の話を聞かせる大家さん

大家さん:
「こういう話もある。呉猛(ごもう)という男の家は貧乏で、蚊帳を買う金もない。

そのせいで母親は蚊の羽音で夜眠ることも出来ない。そこで呉猛は裸になり酒を自分の身体に吹き付けて寝た
二十四孝蚊
蚊を酒の匂いで自分のところへおびき寄せて母親から遠ざけるためだ。

するとどうだろう 不思議なことにその晩、蚊は一匹も家に寄り付かなかった」

熊:
「それも例の天に通じたってやつですね」

それくらいなら俺もやってやろうと最初の目的を忘れて家に帰る熊五郎

さっそく家に帰ると「今から親孝行するぞ!」と宣言したかと思うと服を脱ぎ 酒を身体に吹きつけ始めた
二十四孝の酒
そのうち「これは中にも入れたほうが効きそうだ」と残った酒を飲んでそのまま眠ってしまう

翌朝起きてみるとまったく蚊に刺されていない

熊:
「おい!二人とも見たか?これが天に通じるってやつだ」

おかみさん:
「何言ってんだい あんたが蚊に刺されないようにおっかさんが寝ないで団扇で扇いでたんだよ」

母親:
あんたみたいな親不孝みたことないよ

二十四孝(にじゅうしこう)とは?

二十四孝孔子
二十四孝とは中国の元の時代に郭居業(かくきょぎょう)がまとめたと言われる24人の孝子(親孝行)の列伝
これに限らず江戸時代は道徳教育としてよく中国の書物が用いられたようです。

雷嫌いの母親の墓石に着物を着せた王褒
氷の張った池から母親のために鯉を獲ろうとした王祥
冬の竹林で竹の子を得ようとした孟宗
寝ている母親が蚊に刺されないように自分の身体に酒を吹き付けた呉猛
etc

厩火事(うまやかじ)でもそうですが、大家さんと言うものは中国の故事や古典を引き合いに出すのが好きなようです。

落語一覧へ



関連記事

相談

落語 あくび指南のあらすじ 江戸時代人気のあった習い事とは?

あくび指南 町内にできた「あくび指南」の道場の看板を見て、新しいもの好きの男が興味を持つ ただ一

記事を読む

居残り佐平次

落語 居残り佐平次のあらすじ サゲのおこわにかけるとゴマ塩だからの関係は?

居残り佐平治 遊び人の佐平次が仲間に品川の遊郭に繰り出して派手にやろうと提案する。 佐平次:

記事を読む

心眼タイトル

落語 御慶(ぎょけい)のあらすじ 宝くじの元になった富くじ

御慶 富くじが好きでたまらない八五郎。昨夜見た夢が縁起のいいものだったのでさっそく買いに行きた

記事を読む

文七元結

落語 文七元結のあらすじ 文七が身を投げる決意をした金額について

文七元結 長屋に住む長兵衛は左官屋として確かな腕前を持ちながら、博打に目がなく、仕事をそっちのけに

記事を読む

看板のピン

落語 看板のピンのあらすじ ちょぼいちのルールとは

看板のピン 若い衆が集まるサイコロ賭博にこの道ではかなり年季の入った渋い親分がふらりと現れる。

記事を読む

目黒のさんま

落語 目黒のサンマのあらすじ 大名や武士が食べなかった魚とは

目黒のさんま 秋の晴れた日に家来を伴って遠乗りに出かけた さる国の殿様 目黒の辺りに着いた所

記事を読む

泥棒

落語 だくだくのあらすじ 江戸時代の刑罰とは

だくだく 裏長屋に引っ越してきた八五郎だったが、家財道具が何もない。 これでは格好がつか

記事を読む

酒

落語 親子酒のあらすじ

親子酒 いつも酒を飲みすぎてしまう商家の旦那と若旦那。酒を飲みすぎては失敗して後悔ばかりしてい

記事を読む

六尺棒

落語 六尺棒のあらすじ 江戸時代放火犯の末路とは

六尺棒 道楽者で遊んでばかりいる大店の若旦那。今日も遅くまで飲んでしまい深夜に帰宅する。

記事を読む

落語 やかんのあらすじ 薬缶その他語源とは?

やかん ご隠居の家へ店子の熊五郎が遊びに来る。二人とも暇人だ。 熊五郎は浅草の観音様に行って

記事を読む

Message

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

落語 三枚起請のあらすじ オチの朝寝がしてみたいの意味と起請文とは?

三枚起請 吉原の花魁にいれこんでいる猪之(いの) それを棟梁が「

落語 家見舞(こいがめ)のあらすじ

家見舞い 日頃世話になっている兄貴分が引っ越しすることを聞いた長屋暮

心眼タイトル
落語 心眼のあらすじ 薬師如来(薬師様)のご利益とは?

心眼 按摩の梅喜が目が見えないことを弟に馬鹿にされて帰ってくる

落語 船徳のあらすじ 吉原通いに使われた猪牙舟(ちょきぶね)

船徳 柳橋の馴染みの船宿で居候をしている若旦那。なにやら思うとこ

落語 権兵衛狸のあらすじ

権兵衛狸 一人暮らしの権兵衛が一杯飲んで寝ようとしていると いき

→もっと見る

PAGE TOP ↑