*

落語 野ざらしのあらすじ オチの馬の骨だったか!の意味とは?

公開日: : 最終更新日:2021/07/26 人情噺, 分かりにくい落ち, 怪談噺 , , ,

野ざらし

長屋の八五郎が隣に住む先生の元をたずねる。

昨晩先生と一緒にいた女は誰なのか?話し声が気になって眠れなかったと文句を言いに来たのだ。

あれを見られてしまったのだったら仕方がないと先生は女と一緒にいた理由を語りはじめる。
語る
先生:
「昨日は向島へ釣りに行ったが 一匹もかからないまま日が暮れてしまった。

こういう日もあるだろうと帰り支度をはじめると、浅草寺の鐘の音がボ~ンと響く。

その時葦の原からガサガサっと!

怖くて逃げ出そうとした八五郎だったがガサガサっと出てきたのはカラス
葦からカラス
驚く八五郎を横目に先生は話を続ける

先生:
「カラスのいた辺りをふと見てみると、そこには野ざらしになっている骨が落ちている。

気の毒に思って手向けに酒をかけ、短い経文を読んで冥福を祈った。

すると不思議なことに骨にポッと赤みがさしたように感じた。
夜
その場を去り家に帰って夜中のことだ、向島から参りましたと女が訪ねてきた。

先ほどの礼に参ったと言うわけだ。そして後はお前さんが聞いた通りだ」

八五郎:
「なんと昨晩の女は幽霊ですか?あんないい女なら幽霊でもいい。俺も釣りに行ってこよう」

先生の釣りざおを勝手に持って行ってしまう八五郎

向島に着くとまだ日が明るいこともあって、釣り人で賑わっている
釣り
八五郎ははなから魚を釣ることには興味はないから 大声で独り言を言ったり、釣竿で川の水をかき回したり周りに迷惑をかけ放題

とりあえず気分を出そうと竿を投げるが、振り回しながら川へ投げるもんだから、針が鼻に引っかかってしまう

八五郎:
「痛て痛て 忌々しい針め!こんなもんが付いてるから痛い目に遭うんだ」

釣り人:
「おいおい あの人
自分で自分を釣って針をとってしまったぞ

しばらくそんなことをしていると 人は少なくなり辺りも薄暗くなってくる

ボ~ン
野ざらし鐘の音
浅草寺の鐘の音が聞こえてくる

八五郎:
「待ってました!骨はどこだ?」

辺りを探すと葦の原の中にちょうどいい骨を見つける

さっそく酒をかけ 出鱈目なお経を唱えて供養の真似事をする八五郎

念のため家を間違えないようにと骨に自分の家の住所まで言い聞かせて家路に着いた

それを偶然聞いていたのが新朝(しんちょう)という幇間(たいこもち)

あの旦那 これから女と一杯やるならこれに便乗してご祝儀をもらおうと、先ほど聞いた八五郎の家を訪ねる
長屋
新朝:
「こんばんわ~」

八五郎:
「早いなもう来たか」

八五郎が扉を開けると見たこともない男が立っている

新朝:
「旦那 お初です。新朝(しんちょう)という幇間(たいこ)です

八五郎:
「なに?新町の太鼓

しまったあれは馬の骨だったか

オチの馬の骨だったか!の意味

分かりにくいので途中での針をとってしまうところで下げることも多いです。

太鼓には馬の皮が貼られていました。そして浅草の新町には太鼓屋がたくさんあります。(聞く側がこれを知っていることが前提です)

「新朝(しんちょう)という幇間(たいこ)です」と言われ
「新町の太鼓」と脳内変換して 馬(の皮)を連想

骨の正体は女ではなく馬だったかと勘違いしたというもの。

現代ではわかりにくいので、噺の冒頭であらかじめ説明を入れたり、八五郎が針をとってしまうところで終わることも多いです。

落語一覧へ



関連記事

大店

落語 薮入りのあらすじ 薮入りの意味と江戸時代の休みについて

薮入り 奉公に出た息子の亀吉が久しぶりに帰ってくることになった。 三年ぶりに会える息子の

記事を読む

花魁

落語 紺屋高尾(こうやたかお)のあらすじ 遊郭内で使われた廓言葉について

紺屋高尾 働き者で生真面目な染物屋の久蔵がこのところ寝込んでしまっている 心配した親方が

記事を読む

御神酒徳利

落語 御神酒徳利(おみきどっくり)のあらすじ 実はエリート?番頭の役割とは

御神酒徳利 江戸の大きな旅籠で大掃除の最中に、主人の先祖が将軍家より頂いた家宝の御神酒徳利がな

記事を読む

落語 悋気の火の玉(りんきのひのたま)のあらすじ 二人が火花を散らした場所とは

悋気の火の玉(りんきのひのたま) 遊女を身請けして根岸に妾宅を与えた花川戸 橘屋の旦那

記事を読む

居残り佐平次

落語 居残り佐平次のあらすじ サゲオチのおこわにかけるとゴマ塩だからの関係は?

居残り佐平治 遊び人の佐平次が仲間に品川の遊郭に繰り出して派手にやろうと提案する。 佐平次:

記事を読む

馬屋火事

落語 厩火事(うまやかじ)のあらすじ 高収入だった?江戸時代の女性髪結い師

厩火事 髪結いのお崎は亭主の八五郎とすぐに夫婦喧嘩になってしまう。 今日も喧嘩をしてご隠

記事を読む

湯のみ

落語 もう半分のあらすじ

もう半分 夫婦で営む居酒屋に湯飲みに酒を半分ずつ注文する老人が毎日やってくる。 ある日、

記事を読む

落語 猫の災難のあらすじ

猫の災難 酒は飲みたいが買う金はない そんな八五郎のところへ猫が鯛の頭をくわえてやってきた。猫

記事を読む

落語 そば清のあらすじ オチと江戸時代に残る大食い記録について

そば清 そばなら何杯でも食べることができると豪語する旅商人の清兵衛 その見事なそばの食べっぷ

記事を読む

ろくろ首

落語 ろくろ首のあらすじ 江戸時代見世物にもあったろくろ首

ろくろ首 二十五になっても母親と二人暮らしの与太郎がお嫁さんがほしいと伯父さんに相談する。

記事を読む

Message

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

落語 野ざらしのあらすじ オチの馬の骨だったか!の意味とは?

野ざらし 長屋の八五郎が隣に住む先生の元をたずねる。 昨晩

落語 化け物使いのあらすじ 驚愕の奉公人の年間休日数とは?

化け物使い 人使いの荒いことで有名なあるご隠居 朝から晩まで働

馬
落語 付き馬のあらすじ オチの馬に行けとは?遊郭での勘定のルール

付き馬 吉原遊郭のある店に金持ち風の男がと登楼してくる。その晩

落語 黄金餅のあらすじ 西念が飲み込んだ金について

黄金餅 ケチ坊主の西念が病で寝込んでいると聞いて隣に住む金兵衛が

金蔵
落語 味噌蔵のあらすじ 防火対策の目塗りとは?

味噌蔵 ケチで有名な商屋の旦那の奥さんに男の子が生まれたというと

→もっと見る

PAGE TOP ↑