*

落語 味噌蔵のあらすじ 防火対策の目塗りとは?

公開日: : 最終更新日:2020/06/08 滑稽噺 ,

味噌蔵

ケチで有名な商屋の旦那の奥さんに男の子が生まれたというという知らせが里から届く

では今から出立しようと用意をする旦那

ただケチな旦那は店のことが気になって仕方がない

旦那:
「万一近所で火事があった時は火が入らないよう味噌蔵の味噌で目塗りをするように

塗った味噌は捨ててはいけないよ、お前さんたちが後で食べるんだから」

こう言い残して小僧さんを連れて奥さんの実家へ行ってしまった

残った店の者たちは旦那はしばらく帰って来ないだろうと大喜び

旦那のケチ話の披露大会がはじまり、「こんな機会はめったにない。たまにはまともなものが食べたい」と番頭に相談する

この申し出に番頭も賛成

番頭:
「帳面はごまかしてやるから好きな物を食え」

刺身、天ぷら、鰻丼、味噌田楽…
刺身
食べ物の手配がすむとドンチャン騒ぎの宴会が始まってしまう

そんな折り 旦那は火事が出ないか心配になって早めに帰って来てしまう

店の近所まで来ると ドンちゃん騒ぎの声が聞こえて来るが まさかの震源地は自分の店

ドンドン
旦那帰る
旦那:
「おい開けろ なんだこの騒ぎは?」

いきなり帰ってきた旦那に現場を押さえられ大目玉を食らう店の者達

そこへタイミング悪く豆腐屋から味噌田楽が届いた

豆腐屋:
焼けてきました

表からそう言われたので火事が出たと勘違いした旦那

旦那:
「何?火事か?どこから焼けてきたんだ?

豆腐屋:
「角の豆腐屋からです」

大変だ火元が近いぞと扉を開けると、香ばしい味噌の香りが

旦那:
「しまった味噌蔵に火が入ったか

火事に備えての目塗りとは?

サゲの部分ですが、こういうパターンもあります。

豆「焼けてきました」
旦「どのくらいだ?」
豆「二,三丁です」
旦「大変だ火元が近いぞ」
(一丁 距離の単位 一丁=約109m 豆腐の数を距離と勘違い)

旦那が言いつけた目塗りですが、土蔵造りの建物は漆喰を塗り固めて出来ており、火災には強い造りでした。

しかし ねずみが齧った穴や入り口の戸の合わせ目などから火が入って焼けてしまうこともあり、そのような部分を塞ぐために土を塗りつけることを目塗りといいました。

用心土という泥を桶に用意していましたが、味噌でやって後で食べろとは驚きです^_^;

目塗りというワードは火事息子ねずみ穴にも登場します。

火事の多かった江戸の町には重要な防火対策であったことが伺えます。

落語一覧へ



関連記事

崇徳院

落語 崇徳院(すとくいん)のあらすじ 江戸時代結婚相手はどう探したか

崇徳院 大店の若旦那が寝込んでしまい医者が診てもよくならない。 病気以外に何か理由があり

記事を読む

紀州

落語 妾馬(めかうま)のあらすじ 町娘がいきなり大奥へ?本当にあった?

妾馬(めかうま) ある日 長屋の大家さんのところに身なりのいい武士が訪ねてくる。 先ほど

記事を読む

相談

落語 あくび指南のあらすじ 江戸時代人気のあった習い事とは?

あくび指南 町内にできた「あくび指南」の道場の看板を見て、新しいもの好きの男が興味を持つ ただ一

記事を読む

馬屋火事

落語 厩火事(うまやかじ)のあらすじ 高収入だった?江戸時代の女性髪結い師

厩火事 髪結いのお崎は亭主の八五郎とすぐに夫婦喧嘩になってしまう。 今日も喧嘩をしてご隠

記事を読む

猫の皿

落語 猫の皿のあらすじ 猫一匹に三両実は高くない?

猫の皿 田舎の家々を回っては骨董品を買い集め 江戸に帰るとそれを転売して生計を立てている男

記事を読む

六尺棒

落語 六尺棒のあらすじ 江戸時代放火犯の末路とは

六尺棒 道楽者で遊んでばかりいる大店の若旦那。今日も遅くまで飲んでしまい深夜に帰宅する。

記事を読む

骨董

落語 金明竹(きんめいちく)のあらすじ 出てくる道具は何なのか?

金明竹 甥っ子の松公を預かることになった道具屋の主人だったが 松公はどこか抜けていて、何をやら

記事を読む

鳥居

落語 明烏(あけがらす)のあらすじ 吉原で遊ぶ時のルールとは

明烏(あけがらす) 二十一歳になる一人息子の時次郎があまりにも堅物なことを心配し、「客商売が世

記事を読む

落語 やかんのあらすじ 薬缶その他語源とは?

やかん ご隠居の家へ店子の熊五郎が遊びに来る。二人とも暇人だ。 熊五郎は浅草の観音様に行って

記事を読む

落語 猫の災難のあらすじ

猫の災難 酒は飲みたいが買う金はない そんな八五郎のところへ猫が鯛の頭をくわえてやってきた。猫

記事を読む

Message

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

落語 野ざらしのあらすじ オチの馬の骨だったか!の意味とは?

野ざらし 長屋の八五郎が隣に住む先生の元をたずねる。 昨晩

落語 化け物使いのあらすじ 驚愕の奉公人の年間休日数とは?

化け物使い 人使いの荒いことで有名なあるご隠居 朝から晩まで働

馬
落語 付き馬のあらすじ オチの馬に行けとは?

付き馬 吉原のある店に金持ち風の男がと登楼してくる。その晩 男は

落語 黄金餅のあらすじ 西念が飲み込んだ金について

黄金餅 ケチ坊主の西念が病で寝込んでいると聞いて隣に住む金兵衛が

金蔵
落語 味噌蔵のあらすじ 防火対策の目塗りとは?

味噌蔵 ケチで有名な商屋の旦那の奥さんに男の子が生まれたというと

→もっと見る

PAGE TOP ↑