滑稽噺

落語 味噌蔵のあらすじ 防火対策の目塗りとは?

落語 味噌蔵

ケチで有名な商屋の旦那の奥さんに男の子が生まれたというという知らせが里から届く

さあ里帰りしている奥さんのもとへ出立しようと用意をする旦那

ただケチな旦那は店のことが気になって仕方がない

旦那:
「万一近所で火事があった時は火が入らないよう味噌蔵の味噌で目塗りをするように

塗った味噌は捨ててはいけないよ、お前さんたちが後で食べるんだから」

こう言い残して小僧さんを連れて奥さんの実家へ行ってしまった

残った店の者たちは旦那はしばらく帰って来ないだろうと大喜び

旦那のケチ話の披露大会がはじまり、「こんな機会はめったにない。たまにはまともなものが食べたい」と番頭に相談する

この申し出に番頭も賛成

番頭:
「帳面はごまかしてやるから好きな物を食え」

刺身、天ぷら、鰻丼、味噌田楽…
刺身
食べ物の手配がすむとドンチャン騒ぎの宴会が始まってしまう

そんな折り 旦那は火事が出ないか心配になっていきなり帰って来てしまう

店の近所まで来ると ドンちゃん騒ぎの声が聞こえて来るが まさかの震源地は自分の店

ドンドン戸を叩き
旦那帰る
旦那:
「おい開けろ なんだこの騒ぎは?」

いきなり帰ってきた旦那に現場を押さえられ大目玉を食らう店の者達

そこへタイミング悪く豆腐屋から味噌田楽が届いた

豆腐屋:
「焼けてきました」

表からそう言われたので火事が出たと勘違いした旦那

旦那:
「何?火事か?どこから焼けてきたんだ?

豆腐屋:
「角の豆腐屋からです」

大変だ火元が近いぞと扉を開けると、香ばしい味噌の香りが

旦那:
「しまった味噌蔵に火が入ったか

落語 味噌蔵オチの解説と火事に備えての目塗りとは?

落語味噌蔵のオチですが、豆腐屋から届いた味噌田楽の香りを嗅いで味噌蔵が火事になったと勘違いしてしまったというもの。なんともおいしそうな香りのしそうなオチですが(笑)

サゲの部分ですが、こういうパターンもあります。

豆「焼けてきました」
旦「どのくらいだ?」
豆「二,三丁です」
旦「大変だ火元が近いぞ」
(一丁 距離の単位 一丁=約109m 豆腐の数を距離と勘違い)

旦那が言いつけた目塗りですが、土蔵造りの建物は漆喰を塗り固めて出来ており、火災には強い造りでした。

しかし ねずみが齧った穴や入り口の戸の合わせ目などから火が入って焼けてしまうこともあり、そのような部分を塞ぐために土を塗りつけることを目塗りといいました。

用心土という泥を桶に用意していましたが、味噌でやって後で食べろとは驚きです^_^;

目塗りというワードは落語 火事息子ねずみ穴にも登場します。

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火事の多かった江戸の町には重要な防火対策であったことが伺えます。

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