*

落語 本膳のあらすじ 本膳料理とは何か?

公開日: : 最終更新日:2019/09/19 滑稽噺 , , ,

本膳

長屋の男たちの元へ大家さんから手紙が届く
誰もまともに字が読めないものだから「これはひょっとすると長屋を追い出されるのでは?」と大騒ぎ
本膳長屋の男
みんなで夜逃げでもしようかと相談していると、ひとり笑顔で与太郎がやってくる

この大変な時にのんきな野郎だと訝しがるが、どうやら与太郎は手紙の内容がわかっている様子

与太郎のところにも手紙は来たが、字が読めないので横町の先生に読んでもらったという
手紙
肝心の手紙の内容は 大家さんのところでお祝い事があったから、明日の晩に長屋のみんなを招いて本膳料理をごちそうしてくれるとのこと

男たちは「夜逃げをしなくていい」と安心したのも束の間、本膳料理とはすばらしい料理だと聞いたことはあるが、誰一人として頂く礼儀作法が分からない

そこで横町の先生に礼儀作法を教えてもらおうとみんなで押し掛ける

先生:
「教えるのはいいのだが、明日の晩の話。礼儀作法とは一朝一夕で身に付くものではない。私も招かれているからみんな私の真似するといい」

先生の真似をすればいいだけなら簡単だと喜ぶ長屋の男たち
本膳夜
さて次の日の晩、招かれた男たちの前に並べられた本膳料理。見た目も美しくおいしそうだ

与太郎:
「じゃあさっそくこの芋からいただこうかな…」

兄貴分:
「こらっ先生より先に食うんじゃない!」

怒られる与太郎を横目に先生の動きを注視する男たち

先生がお箸をとるとみんなが続いてお箸を取る

先生がお椀の蓋を取るとみんな続いてお椀の蓋を取る
本膳お椀
先生がくしゃみをするとみんなが続いてくしゃみをする

先生:
「そんなことまで真似しなくていい」

先生がオッホンと咳をするとそれも礼儀作法だと思って真似をする男たち

先生の塗り箸がすべってしまい、料理を畳に落とすとみんなも落とす

先生:
「こら いいかげんにしないか」

先生が隣の男の脇をひじで小突くと、突かれた男はそのまた隣の男を小突くそれがどんどん隣へ流れていく

最後に小突かれた与太郎の隣には誰もいないので

与太郎:
「先生 私は誰を小突けばいいんで?

会席料理と混同しやすい本膳料理

本膳料理とは本来 将軍や大名をもてなすために供される料理のこと。五の膳まであり、三汁七菜や三汁十七菜などで出される豪華な料理。さすがにお祝い事といっても長屋の男たちに出す料理ではないでしょう。

噺の中で出てきたのは正確に言うと会席料理ではないでしょうか。(略式の本膳料理と言えそうですが)
会席料理は一汁三菜を基本とする料理。前菜、煮物、焼き物などがコース料理のように出てきます。俳諧の席の最後にだされた軽い食事が始まりです。

同じ「かいせき」でも懐石料理は禅寺の習慣が起源で、茶道のお茶会で出されるようになった少量でも旬のものをふるまう料理。こちらは料理をもてなす側にもタイミングなどの作法があり慣れないと大変だったといいます。

落語一覧へ




関連記事

落語 文違いのあらすじ 騙し騙されの相関図

文違い 新宿の女郎 お稲が二人のなじみ客に金を無心する手紙を送る 一人はお稲にぞっこんの

記事を読む

落語 片棒

落語 片棒のあらすじ

片棒 けちが服を着て歩いているとケチで有名な赤西屋の大旦那。人呼んで赤西屋ケチ兵衛。 若いこ

記事を読む

時そば

落語 時そばのあらすじ 男が来たのは現代の何時だったか

時そば 夜の街を流すそば屋を威勢のいい職人風の男が呼び止めた 男: 「おう、そば屋さん

記事を読む

紅葉

落語 千早振るのあらすじ 江戸時代の豆腐事情とは

千早振る ご隠居のところに熊さんが血相を変えて転がり込んでくる。 娘が百人一首に凝りだし

記事を読む

紀州

落語 妾馬(めかうま)のあらすじ 町娘がいきなり大奥へ?本当にあった?

妾馬(めかうま) ある日 長屋の大家さんのところに身なりのいい武士が訪ねてくる。 先ほど

記事を読む

高田馬場

落語 高田馬場のあらすじ 人気があった敵討ちについて

高田の馬場 浅草奥山観音様の境内、参拝客を当て込んだ出店や大道芸などを目当てに訪れる観光客もあって

記事を読む

猫の皿

落語 猫の皿のあらすじ 猫一匹に三両実は高くない?

猫の皿 田舎の家々を回っては骨董品を買い集め 江戸に帰るとそれを転売して生計を立てている男

記事を読む

ろくろ首

落語 ろくろ首のあらすじ 江戸時代見世物にもあったろくろ首

ろくろ首 二十五になっても母親と二人暮らしの与太郎がお嫁さんがほしいと伯父さんに相談する。

記事を読む

湯屋番

落語 湯屋番のあらすじ 合法的に銭湯の女湯に入るには?

湯屋番 大工の熊の家に居候している若旦那。 毎日飲んでは寝てばかりなので、熊はともかく女房が不満

記事を読む

三年目花嫁

落語 たらちねのあらすじ 女子が目指した武家屋敷への奉公について

たらちね 人は良いが貧乏なためになかなか嫁の来手がなかった八五郎に長屋の大家さんが縁談を持ち込

記事を読む

Message

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

no image
落語 味噌蔵のあらすじ 防火対策の目塗りとは?

味噌蔵 ケチで有名な商屋の旦那の奥さんに男の子が生まれたというと

紀州
落語 妾馬(めかうま)のあらすじ 町娘がいきなり大奥へ?本当にあった?

妾馬(めかうま) ある日 長屋の大家さんのところに身なりのいい武

落語 浮世根問のあらすじ オチのろうそく立てになっているの意味とは?

浮世根問 長屋の熊五郎がご隠居の元を訪ねてくる なにやら聞

落語 猫の忠信のあらすじ 義経千本桜のパロディー部分を解説

猫の忠信 次郎吉が長唄の稽古に行こうと同じ長屋に住む六兵衛を誘いにく

落語 提灯屋のあらすじ オチの意味と噺の中の紋について

提灯屋 チンドン屋から提灯屋のチラシを受け取る長屋の若い衆

→もっと見る

PAGE TOP ↑