落語 親子酒のあらすじ
親子酒
いつも酒を飲みすぎてしまう商家の旦那と若旦那。酒を飲みすぎては失敗して後悔ばかりしている。さすがにこれではいけないと、親子ともども酒を断つことを誓う
数日後、若旦那が外回りに出かけたのを見送った後、どうしても酒が飲みたくなる
旦那:
「寒気がするから何かこう 温まるものはないかな?」
女房:
「熱いお茶でもいれましょうか?」
旦那はなんとか酒を出させようとするが女房もせっかく親子で誓った禁酒なので、約束を守らせようとなかなか首を縦には振らない
あきらめの悪い旦那に「一杯だけ」と懇願されてとうとう折れてしまう。久しぶりの酒が身体にしみわたるようで そのうまいことうまいこと
「もう一杯」「掛け付け三杯だ」と理屈をこねて杯を重ねているうちにとうとう完全に酔っぱらってしまった。
そこへ急に若旦那が帰ってきたからさあ大変。しまったと思ったがよくみると若旦那も千鳥足 座敷に入るとどっかり座って親子相対する
得意先で一杯どうだとすすめられたが、禁酒中だと断った。しかし相手が引き下がらず「俺の酒が飲めないなら出入りは禁止だ!」と言われたそうな。
若旦那:
「そこで私は言ってやりましたよ。父との約束なので飲めませんと!そしたら えらい!あんたは孝行息子だ。飲めじゃなくて一献差し上げたい。それではいただきますと飲みました」
旦那:
「約束を破るとはなんて奴だ。酒なんか飲むからおまえ顔が1,2,3…7つもあるぞ。そんな化物には身代は譲れねえ」
若旦那:
「私もこんなグルグル回る家なんていりません」
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